神奈川地域資料保全ネットワーク

神奈川地域資料保全ネットワーク(神奈川資料ネット)のブログです。ご案内等を掲載していきます。

2019年9月以降の活動について(11月12日現在)

2019年9月以降、豪雨や台風などにより神奈川県内でも多くの被害が発生しました。
県内では行方不明の方の捜索が継続されている地区もあります(11月8日現在。第11回 神奈川県災害対策本部会議の資料による )。
被災された皆様に改めてお見舞い申し上げます。


神奈川資料ネットでは、9月3日夜に発生した横浜市南部を中心とした集中豪雨や台風15号台風19号に際し、
下記のとおり、地域資料の保全に向けた活動を行ないました。
伺った先等のご意向等を尊重し、これまで情報発信を控えておりましたが、
台風19号からの復旧には長い時間を要することから、台風19号から一か月になるのを目途に、
これまでの活動概要を報告することといたしました。


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〔現地確認調査〕
 9月 4日 横浜駅周辺(9月3日発生の集中豪雨)
 9月 6日  横浜市港南区(9月3日発生の集中豪雨)
 9月10日  横浜市磯子区および南区(9月3日発生の集中豪雨)
10月13日 横浜市港南区台風19号
上記では、被災した地域資料は確認できませんでした。


〔水損資料の初期乾燥作業〕
 9月20日  横浜市金沢区工業団地 A社(台風15号
 9月26日  横浜市金沢区工業団地 A社(台風15号
10月 8日  横浜市金沢区工業団地 A社(台風15号
10月28日  横浜市金沢区工業団地 A社(台風15号
上記では、被災した現用の企業資料の初期乾燥とドライクリーニングを行ないました。


〔水損資料の初期乾燥の方法の照会対応〕
10月 8日  横浜市金沢区工業団地 B社(台風15号
10月21日  川崎市中原区 C事業所(台風19号
上記では、被災した企業等で対応するとのことで、現地で初期乾燥の方法をレクチャーしました。
この他、電話による照会への対応 1件(川崎市中原区、公共施設、台風19号)を行ないました。


〔災害ボランティア等との調整〕
 9月19日(台風15号
10月10日(台風15号
10月15日(台風19号
11月 7日(台風19号
上記では、さまざまな災害ボランティアに開かれた情報共有会議に参加し、被災資料保全の依頼、活動周知等を行なっています。


〔その他〕
・災害ボランティア等との調整(被災資料の連絡をいただいた資料についての経過報告等) 随時
・活動に赴く地域にある、資料保存機関や災害ボランティアセンターへの連絡 随時
・神奈川県文化遺産防災連絡会議に参加する機関への活動状況の報告 随時
 (神奈川県文化遺産防災連絡会議…国立文化財機構文化財防災ネットワーク推進事業 「地域の文化財防災体制の確立に向けた協議会」の県内会合として発足、今年度より本名称へ )
・県内の被災自治体立の資料保存機関および資料保存機関職員等へ被災のお見舞いと資料被災についての照会 随時
・他県の資料保全ネットワーク、関係個人等からいただいたご連絡への回答やご連絡 随時


〔報道〕
・ 9月22日 神奈川新聞(「広がる支援の動き 台風被害の金沢区工業団地」の一部として)
・ 9月27日 朝日新聞横浜版「水没した資料 復元も」(「台風15号で被災 金沢区の産業団地」の一部として)

 


9~10月の主な活動は以上になります。

 


地域資料の保全に向けた活動を行なうに際しては、現地入りした災害ボランティアの方に、
資料の被災情報をお寄せいただきました。ありがとうございます。


また、この間、神奈川資料ネットや運営委員宛に、
歴史資料ネットワークや宮城資料ネット、地域資料保全有志の会、千葉資料救済ネットなどの資料保全ネットワーク、
国立文化財機構文化財防災ネットワーク推進室、人間文化研究機構国立歴史民俗博物館などの組織、
また、資料保存等を専門とする個人の方などから、お見舞いやご支援のお申し出をいただきました。
心より御礼申し上げます。
株式会社資料保存器材からは、モルデナイベをご提供いただきました。併せて御礼申し上げます。
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台風19号により被災した地域の中には、泥出しなどを災害ボランティアの方が継続している地区もあります。 
被災資料の情報などありましたら、神奈川資料ネット事務局
kanagawa_shiryounet★yahoo.co.jp
(スパム防止のため@を★としています)までお知らせ下さい。
今後も、伺った先のご意向を優先し、地域資料の保全に向けた活動を行なってまいりたいと思います。